軽井沢はようやくに遅い春を迎えたものの、明日の朝も氷点下の予報。屋根直下の平家のせいか昼間の室温は25℃を超え、夕方からは冷え込むという寒暖差。屋根の補修やら仕事の納期やらでなんとなく落ち着かず、はたと気づけば書いたブログを未公開のまま置きっぱなしに。
カタクリの花は色褪せてしまったけれども、来年の楽しみとして今回はカタクリのことをちらと。
今、軽井沢では多くの桜が満開となり、サクラソウの開花の便りも届く頃。それに先立って、ひっそりと咲いていたのが、カタクリの花。
裏庭にまだ陽の射し込まない朝方は百合のように花弁をうつむかせるが、陽射しを受ける頃、花弁をくるりと巻く。それを何日も繰り返した後、やがて巻く力を失って花を終える。
花を咲かせるようになるまでに、7、8年。それまでは、ひたすら葉だけの暮らしを送るカタクリ。その一生は40年とも50年ともいわれる。
この花を眺めていた時、同じように庭を見回る隣人と行きあって、カタクリの芽吹きからの姿を拝見する機会を得たので、ここに記しておこうと思う。
まずは芽吹き。まちがいなく「雑草」として抜いてしまうであろう予想外の姿。(下の写真、左の細葉の群れ)
この細葉が、やがて写真中央のような丸葉となってふが入るまでに4年ほど。ちなみに、地上に姿を現す時には赤芽であったりするという。(下の写真中央の右)
花の少ない頃に咲くから人目を引くというばかりでない、不思議な魅力のあるカタクリの花。
その生涯を知ると、なるほど人の気を惹く理由もわかるような気がする。
例年より早い春を迎えた軽井沢。いつもならばここから春は猛然と駆け足となって、瞬く間に初夏となる。が、今年はどうなることか。いつにない季節の移り変わりと世の中に、まもなく軽井沢生活10年を迎える。